どうも!KAZUTOです!
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パターン①差をとる
これは基本中の基本です。
$次のような大小関係を示さなければならないとします。$
$$\Large f(x) \leqq g(x)$$
$このとき次のように『差』をとります。$
$$ \Large f(x)-g(x)\leqq 0$$
$これが1つ目の解法パターンです。$
この差をとるというのは解法の1つであると同時に
他の解法を利用する際に
絶対に必要になる操作でもあります。
なので、大小関係を証明しないと
いけない問題に取り組むときは
まずとりあえず差をとる
ことを忘れないようにしましょう。
パターン②相加相乗平均の利用
そうか相乗平均とは以下のような
不等式の関係を指します。
$任意の2つの実数a,b(a>0, b>0)について$
$$\Large \frac{a+b}{2} \leqq \sqrt{ab} $$
これは自分で好きな変数を選び
新たに不等式(大小関係)を作り出せる
という点でも重要です。
これは不等式を攻略する上で
見逃されがちな方法なので
しっかり解法の1つとして
覚えておくようにしましょう。
ここでは2変数の
相加相乗平均の関係を使っていますが、
これは3変数の場合でも
次のように成り立ちます。
$$\Large \frac{a+b+c}{3} \leqq \sqrt[3]{abc} $$
パターン③数学的帰納法の利用
数学的帰納法は
次のような添字がつくような
不等式の証明や数列の中の大小関係
を示す場合に有効です。
$任意の自然数nに対して$
$$\Large f_n(x)\leqq g_n(x) $$
(これも差をとって考える!)
$または$
$$\Large f_n(x)\leqq f_{n+1}(x)$$
このような場合に有効です。
そもそも数学的帰納法とは
前述したような問題に対し
n=1で不等式が
成り立つことを示し、
それを利用して
その他全てのnで不等式が
成り立つことを示す。
という方法です。
数学Bの範囲になるのでまだ
数学的帰納法を勉強していないという人は
不等式にも
使えることがある
ということもちゃんと忘れずに
勉強するようにして下さい。
パターン④関数として捉える
パターン①と同様に
次のような大小関係を
示したい場合を考えます。
$$\Large f(x)-g(x)\leqq 0 $$
この左辺をを
1つの関数として捉える
という解法です。
$つまり、$
$$\Large f(x)-g(x)=h(x)$$
$というような置き換えを行い、$
$$\Large h(x) \leqq 0 $$
$を示せばいいということ。$
これをやることで
1つの関数について
0との大小関係を示す問題
に帰着できます。
これは$h(x)$の
最小値、または最大値
を0と比較する問題
であり、極値の概念(数Ⅱ)
などを駆使すれば簡単に考えられる。
パターン⑤凸不等式の利用
おそらくこれが
不等式問題の最難ではないかと思います。
※ここからは数学Ⅲの内容を使うので
内容的に難しくなります。
まず凸不等式というのはどのようなものかというと
関数が
下に凸、または上に凸である
という性質を利用し
値の大小関係を導く
という方法です。
比較の対象となるのは
線分であったり
接線であったりします。
これは適宜自分で
何と比較するかは決めないといけません。
いまいちピンとこないと思うので
以下では具体例を出してみます。
$$\Large \mathrm{e}^{\pi} >21を証明せよ。$$
$$(\mathrm{e} =2.71、\pi= 3.14 として計算して良い。) $$
これは実際に
東大の入試問題として出題されたものです。
$\Large y= \mathrm{e}^{x}$という関数を考えます。
これは次のように(常に)
下に凸な関数です。
(見やすさのために多少補正がされています)
その性質のために$y= \mathrm{e}^{x}$
という関数の接線と関数自体の間には
$$\Large {\bf 接線} \leqq \mathrm{e}^{x}$$
という関係が常に成り立ちます。
従って$\bf x=3$での接線を考え、
この接線と$y= \mathrm{e}^{x}$を$\large x=\pi 上で$比較すると、、
(↑わかりやすいようにズームをしたもの)
従って
$$\Large \mathrm{e}^{\pi} >21$$
を示すことができました。
このように
関数が下に凸が上に凸かを利用することで
不等式を示すことができます。
ここでは厳密に示しませんでしたが
関数が上に凸か下に凸かの示し方は
数学Ⅲで習うのでそれを参考にして下さい。
これが使えるのは大体
$$\Large \mathrm{e}^{x}か\log x $$
のどちらかの形の場合が多いので
覚えておくといいです。
以上
不等式の問題を攻略する
解法5パターン
を紹介しました。
これらの5パターンを
しっかりと頭にいれておけば
不等式を使って大小関係を示す問題は
少しはやりやすくなると思うから
ぜひ利用してくれ!
またここにはないようなパターンの問題
も出るかもしれないから
そのときは自分で
6パターン目として
覚えておくようにしてくれ!
今回はこれで以上だ!
今回は、数学の問題でよく出る
不等式を使って
大小関係を証明する問題
を攻略するための指針となる
全5パターンの解法
を解説していきます!